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菅野所長のエッセイ:リレーの教訓

オリンピックが終わり、今週印象的だったのはサッカーだな。

五輪決勝のブラジル×ドイツを観ようと思ったら、ほぼ同時刻に裏でリーガ・エスパニョーラの放送。セビージャに移籍した清武のリーグデビュー戦だ。困ったが、五輪のほうが膠着状態で内容ももうひとつなので、おもに清武のほうを観た。
セビージャはドイツのハノーファーとはすべてが違うビッグチームだが、清武はスペインのほうが合っているようだ。ハノーファー時代のように王様じゃないけどね。しかし、先発フル出場。アシスト1、ゴール1を決めてみせた。同じく新加入のバスケスとの相性もいい。
しかし、6点取って勝ったのはいいが、エスパニョールに4点取られるようではいかんね。こんなことでは、バルサ、アトレティコ、レアルの3強を崩すまでにはいかない。まあ、清武が無事にアピールできたから良しとするか。ポジションは右サイドだが、中央のポジションでも使えることもわかったのではないかな。

火曜日は、寝ようとおもってたところにプレミアの中継。レスターとアーセナルという昨シーズンの1,2位の対決である。岡崎先発なのでこれも見逃せない。仕事が何だ。
久々にじっくりと観るプレミアはたいへんに面白い、展開が速いから時間があっという間に過ぎる。
昨年よりも手薄なメンバーとなったレスターだが、例によって岡崎は献身的によく動いたが、まだ好調というわけではないな。しかし、苦手なアーセナルとドロー。初戦の敗北は岡崎を先発から外したのがいけなかったと監督が反省した結果だろう。

一方、オリンピックはPK戦となり最後はネイマールのゴールでブラジル初の金メダル。この千両役者は勝ったと同時に男泣き。キャプテンとしての重圧はさぞかしと思わせた。 ブラジルが苦戦した理由は、個々の選手はすごいが、チームとして機能しなかった点にある。昔の巨人みたいなものだね。メンバー的にはどの試合も3-0以上で勝てなければおかしかったが、大会前に全員が揃って試合をしたのが一回くらいでは、どうしようもない。だから予選で負けてもおかしくはなかったのだ。

いい選手ばかり集めても勝つとは限らない、これが集団競技というものである。

そのことを最も知らしめたのが、陸上400Mリレーだ。一人も100M決勝に進めず、一人も9秒台がいない日本がアメリカを抑えての銀メダル。予選を観てまた銅メダルは取れるかもとは思っていたが、まさかアメリカに勝つとはね。今回世界が最も驚愕したのはこれだったかも。

こういう戦い方が日本にふさわしい戦い方である。一人一人の力は小さくとも、みなが力を合わせれば大きな力に対抗できる。企業、組織にいつも僕が言ってることなんだけどね。サッカー五輪代表は予選敗退だったが、結果的に見るとあの組はレベルが高く、FWの久保抜きでいい勝負をしたのはチームとして機能していたからであろう。でもオーバーエイジの人選、DF塩谷、藤春は大失敗だったね。もしもの話だが、長友がいれば予選は突破できていたのではないか。
数日後、A代表はいよいよW杯アジア予選が始まるが、B組は韓国、オーストラリア、UAEとか強豪揃いで、本当に日本危うしだ。突破の可能性は35%くらいか。センターが槙野と吉田、森重ではどうしようもないしな。守りが心配。GKは川島じゃなく、西川が絶対条件ではないか。今年いいのは香川だ。本田中心でなく、香川、清武、岡崎の連動に期待だな。そしてあの400Mリレーをお手本にして、弱者の戦い方をして欲しい。本田はもちろんいい選手だが、つねに強者として闘おうとするんだよね。

400Mリレーは、ボルトがいない東京は確かに面白い。なぜなら、今回は、そこにいるはずの17歳サニブラウンが故障でいなかったから。サニブラウンはジュニア世界選手権でかつてのボルトの記録を塗り替えたとんでもない少年である。年齢的に、東京ではサニブラウン、ケンブリッジ飛鳥、桐生の3人が年齢的にいいし、ボルトはもういないしで、今から楽しみだなあ。

さてその東京だが、リオの閉会式のTOKYOアピールは珍しくもなかなか良かった。ダサイことやるんじゃないかと心配だったんだよね。それからやっぱり、あそこで旗を振るのが舛添じゃなくて本当に良かったと思わない? 多額の選挙費用は決して無駄じゃなかった。都民は、国民は、尊厳を失わずに済んだのだ。ほんとに金じゃないよな。
しかし、安倍の登場はないな。建前にすぎないという向きはあるが、オリンピックと政治は関係ないんじゃないの? あれは他の誰かで良かったんじゃないの。世界的に知られ、オリンピックの場でということなら、今現在は錦織圭。あるいは世界が認める”キング”内村航平だろう。マリオの格好で登場し、バク転したら内村だったとかの演出なら最高だったかも。

しかし、大きな問題は音楽だ。先日、音楽好き同士で出た話もこれだ。ブラジルはサンバがあって、徹底的にこれをやれるからいいが、日本にはそういうものがない。日本的だからと三味線の吉田兄弟とか出さないで欲しいし。布袋も嫌だぞ。
ということで真剣に討議した結果、現在日本でワールドワイドなミュージシャンと言えば、ベイビーメタルしかない。が、4年後は無理かな。パヒュームも同じ。そこでわれわれのなかで結論を得たのは、永遠に年を取らない初音ミク。少なくともそういうバーチャルなスターだ。それと機械的な音、これが今もっとも日本的なもので、世界に通用するものだな。
極私的な意見ではPUSHINがいいと思うがね。日本一の歌手はPUSHINだと、僕は信じて疑わないからね、頑迷もいいとこだが。
さて、あしたは一年で唯一仕事がらみのゴルフである。右のバネ指はどんどん悪くなっているし、体力的に不安だしで困っているのだが、不安解消のために電車で行き、前日泊とした。朝早く一人で車なんてとても自信がない。で、今夜千葉のほうに移動します。

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