復職支援プログラム
TCCの復職支援プログラム
近年、6割を超える労働者が、職業生活における悩み・ストレスを抱えているといわれています(下図)。その内容は人間関係や仕事内容など多岐に渡っており、従業員の心身へのいっそうの負担増加が懸念されています。
このような現代社会において、企業がより積極的に心の健康の保持増進を図ることが求められています。その具体的な対策の1つが心の健康問題、特にうつ病により休職した労働者の職場復帰です。厚生労働省公表の「事業場における労働者の心の健康づくりのための指針(メンタルヘルス指針)」の通り、職場復帰の指導および支援を行うことが重要な課題となっています。
しかし実際は、企業側が対応に苦慮しているという現状があるのではないでしょうか。
その要因としては、以下の2点が考えられます。
1点目が、“再発率の高さ” です。事実、うつ病の80 パーセントは1回以上再発しているという統計もあります。さらに、再発を重ねれば重ねるほど、回復までに時間がかかるとも言われているのです。
2点目が、職場復帰の難しさです。“職場復帰に向けた社内制度が整備されていない”“短期間で復職させたが、うまくいかずに再休職になった” など、復職時期を誤ったり時期尚早な復職をしたりすることで、従業員の状態が安定せず、周囲の人間関係にも悪影響を及ぼしかねません。結果的に、企業全体の生産性も低下してしまうことすら懸念されます。
こうした問題を解消するには、より専門的な復職支援のノウハウが不可欠です。
うつの治療は、“1に休養、2に服薬” と言われています。ただ、“症状が回復したかどうか” と“働けるかどうか” は別の問題です。働くためには生活リズムの安定、基礎体力の回復、業務に必要な判断力や理解力、そして職場で円滑にコミュニケーションする能力等の“働く力” の回復が望まれます。
これらの能力は、休職期間中のリハビリテーションや、段階的な復職計画を通じて、徐々に回復させることが可能です。また、復職後も適度な節制と周囲の配慮によって、安定した就労継続を期待することができます。
一方、休職期間が長くなると、家族以外の人と話をしたり、意見を交換したりする機会が少なくなりがちです。休職期間に、他の人と会って話をする経験を重ねておくことは、“働く力” を回復させ、職場での人間関係をよりスムーズにするための準備となります。
同時に再発の予防策にもなります。
このプログラムは、“うつ” で休職している方々の職場復帰をサポートするプログラムです。机で学ぶだけの受講型ではなく、グループワークを中心とした体験型のプログラムとなっています。
“うつ” は治る病気であり、回復すれば以前のように社会の第一線で働くことが可能です。このことは、新しく従業員を雇用し、一から育成をするよりも遙かに効率的であり、企業にとって生産性の向上にも繋がるでしょう。
従業員のメンタルヘルスを守るため、そして企業の利益に貢献するためにも、ぜひこのプログラムをご活用ください。
TCC の復職支援プログラムの特色
1 プログラムの目的は“自信回復” です
ワークに取り組んだり他人と話し合ったりする経験を通じて、病気によって失ってしまった自信を回復し、前向きに復職をすることができます。
2 主な内容は“コミュニケーション・ワーク” です
カウンセリングのさまざまなテクニックを用いたワークを通して、より適切に自己表現する方法、考え方を柔軟にする方法、自分の症状を理解して再発せず生活する方法を体得することができます。
3 スタッフはすべて“臨床心理士” です
メンタルヘルスやコミュニケーションの専門家である臨床心理士が担当することで、休養と服用だけでは補いきれない“働く力” を回復させることができます。
4 個別カウンセリングとの併用も可能です
本プログラムと個別カウンセリングを併用することで、利用者の方により手厚いケアをすることができます。
※個別カウンセリングについては、別途お問い合わせください。
対象者 | “うつ” で休職している従業員の方々 もしくは休職後リハビリ出社中の方々 |
開催日時 | お問い合せください |
開催場所 | お問い合せください |
定員 | 20人 (定員に達した場合には、キャンセル待ちとなります) |
参加条件 | 通院し、服薬している/復職の意志がある/主治医から、プログラム参加の許可がある/朝会場に通ってこられる/その他、通所が適切であると認められる |
参加費 | お問い合せください |
プログラム内容例 |
・“ うつ”を理解するためのメンタルヘルス講義 ・“ うつ”を乗りこなすための症状自己管理 ・柔軟な考え方のための認知行動療法 ・気持ちを上手に伝えるアサーショントレーニング ・ストレス対処のための問題解決技法 ・よりよく働くためのキャリアデザイン ・自分を表現するためのグループワーク ・相手を理解するためのグループワーク ・仕事や余暇を快適にするためのソーシャルサポート ・記憶力・判断力を高めるための思考トレーニング |
その他 | 終了後は、プログラムへの取り組みや復職への指針を記載した報告書を、契約先ご担当者様に提出いたします。 |
※上記内容につきましては、変更される場合がありますのでご確認ください。