メジャーに行くのが確定と思われた田中将大だが、事態は急転。にわかに怪しくなった。半分の理由は日本側の読みが悪かったということだろう。メジャーとしては、あんなに儲けさせてやっているのに条件を突きつけるとは何ごとかと。まずはそういう感情が布石になっているのではないか。直接の理由は、パイレーツとか、資金力のない球団が文句を言い出して修正案をつくることになったわけだが。
それもこれも田中という存在が突出しているからだ。日本側は田中を餌にすればメジャーもこっちの要求をのむだろうと考えた。メジャーでも、田中でなかったら他球団がこんなふうに文句を言わないだろう。田中という存在が、日米の思惑を狂わせてしまった。20勝5敗くらいだったらここまでの事にはならなかったのではないか。ま、日本で言えば、江川のときのように、みなが欲望に駆り立てられしまい、結局へんてこな結末になる。
いまのところ、田中によって自分の野望を満たしたのは唯一星野仙一である。田中(そして則本)のめちゃくちゃな酷使をもって、日本一をもぎ取ったわけだが、自分の野望のためなら将来ある若手をつぶしても何でもかまわないという彼の本質がよく見える。楽天が優勝したこと自体はいいけど、不快だったなあ。とくに田中はメジャーに行くことが確定事項だったし。「一将功なりて万骨枯る」の典型だね。
昔、落合博満が星野の後を受けて中日の監督になったとき、最初にしたことは、コーチ陣に「どんなことがあっても選手に暴力をふるわない」という誓約書を書かせることだった。ばかばかしいでしょ。プロなのに。でも星野の考え方というのは基本「鉄拳制裁」であって、それが組織に蔓延していたわけよ。
先日も、大阪でバスケ部コーチの暴力問題が発覚した。例の桜宮高校のことがあって、そういう研修を受けた後だっていうんだから救いようがない。
近年、バブルが弾けて以降、企業の管理職にはこういう人が増えた。こういう管理職は上の方から見ると一見仕事をエネルギッシュにやっていていい上司のように見える。しかし、その実態は社員の主体的なやる気を低下させているのである。上層部はまるでそれが見えていない。社員の査定とかは上司がやるのが当たり前と思われているが、ほんとは部下にやらせたほうがいい。最近、大学では、学生が教授の講義の出来不出来を査定している。ある大学ではホームページで公開してるくらいだ。質問項目は、準備をちゃんとやっているか、話はわかりやすいか、板書はきれいか、質問を受け付けるかなどなど、僕はいつも「板書」が悪かった。
先日思ったのだが、管理職というのはふたつに分かれる。上を見て仕事している人か、下(部下)を見て仕事をしている人かだ。つまり、どちらからの評価を大切にしているか。
もちろんどちらも大事といえば大事なのだが、今どきは、上ばかり見ている管理職が多いということだろう。
さて、先週のエリザベス女王杯は、狙った馬は来なかったが、勝ちに行く馬券も買っておいたので馬単、三連複、三連単をちょっと取ることができてラッキーだった。
今週はマイルチャンピオンシップ。有力馬が多いが、⑬ダノンシャークから1頭軸マルチで、②サダムパテック④ダイワマッジョーレ⑫クラレントの3頭へ。これが本線。とくにサダムパテックは人気がないみたいでいいかも。2頭軸マルチも買っておきたい。しかし、仕事で中継は見られないのが残念。