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菅野所長のエッセイ:悲しき能力者

蒸し暑い日が続く。天気予報を見るときには必ず群馬の様子も調べるが、東京と同じであまり降雨はないようだ。本当に空梅雨だったなあ。今年の水不足はちょっと深刻かもしれない。

都知事選の期日前投票は前回の1,5倍なんだそうだ。さすがに今度はまともな人間を選ばなければという意識が高まっているようだ。

で、どうなのか? 一見は実直そうに見える増田寛也だが、岩手時代はすべてファーストクラスに乗っていたとか、さすがに霞ヶ関の高級官僚臭は拭えない。都知事がファーストクラス乗るくらいはいいとも思うが、貧乏県ならビジネスで十分だったんじゃないの。やっぱり霞ヶ関時代からずべて公用車とかハイヤーだった癖かね。東京一極集中を批判していたのも地方の繁栄を思ってではなくて、まあポーズだったんだろうね。そもそもこの人東京の人だし。だから何言ってもリアリティがない。当初予算の4倍以上となっているオリンピック関連でも、この人が減らすなど不可能な感じ。

増田、小池が言っていることはみな抽象的で、きれい事にしか聞こえない一方、鳥越俊太郎はたとえばオリンピックの諸施設は仮設の建物でも十分だと言い切るし、福祉行政にしても数や設備だけ整えてもダメだと強調する。こちらのほうがリアリティがあるんじゃないか。当初はなんとなくぼけぼけな感じだったが、日が進むにつれて覚醒してきた感じがあるね。増田優位と思っていたがこりゃわからんな。

ところで、死ぬまでには「ワンピース」の最終話を読みたいものだと願っている僕だが、まだまだ終わりそうもない。ほんとに長いな。
最近では、メンバーの中で唯一明らかでなかったサンジの過去がわかってきたのだが、実はかなり前にその伏線が張られていた。気になって古本を買って確認すると、それは14年前のことである。ノーランドが先祖への複雑な思いを語るときに、やけにサンジが深く傾聴しているなあと、僕は少し違和感を覚えていたのだった。その伏線が14年後に回収されるなんて! ほんとにこの作者と来たら。

僕もたくさん本を書いてきたが、こういった類の構成力には決定的に欠けている。いつも行き当たりばったり、構成を考えるのが面倒くさいのである。飽きっぽいのでいつも単発を重ねるだけだな。長いスパンで物事を見ていく力がないんだろうね、だから計画性というものがない。今日と明日、今日と明日、一歩ずつ歩くだけ。
でもそれが自分なんでね。しかたない。

とは思っても、ここのところ疲れてしまって何もできない日々が続く。無気力だなあ。

最近では、きっと僕は幼い頃に知らずに悪魔の実を食べてしまったのではないかと、バカなことを考える。たぶんそれは「ダメダメの実」だ。そんなに本を書いたり、センターつくったりしてるんだから、全然ダメじゃないでしょと思うだろうが、それはある考え方から来る見方にすぎない。なぜなら、僕には蓄積という感覚があまりないからである。すべては過去のことなんでね、今がダメだと全部ダメ。良くも悪くも刹那的なんです。

そんなダメダメでも何とかやっていかなければならないわけで、とりあえずは暑い夏が早く過ぎてくれと願うのだ。
で、今日はこれくらいが書く限界だな。来週は出かけているのでこのコラムはたぶんお休みである。

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