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菅野所長のエッセイ;特別寄稿 入院生活からその1

まあ、術後の2日間はほんとにつらかったなあ。いっそこのまま殺してくれてもかまわないとまで思った。朦朧として生きてるのか死んでるのか、起きてるのかねてるのかわからない。

やはり、手術の内容がな、腫瘍を中心に大きく切り取り、それから転移はないけど可能性が高いとされる左側のリンパ節をついでに切除するというもの。まあその後を見越した安全策ではあるが、その分時間も麻酔もかかる。術後は痛み止めに「麻薬」と呼んでるものも使っているのだが、これの効果がよくわからない。幻覚も誘うのか?実は数日、ちょっと不思議な体験をした。その話はまたのときだな。

48時間くらいたって、まだ混沌とした精神状態だったとき、不意に車椅子に座るよう言われた。ドン牛のように動きなんとか座れたがだからといってどうもできない。ねているのとたっているのに何の違いもない。

そこに看護師が本来の病室からスマホをもってきてくれた。手術以来ずっと処置室にいるのだ。では何か書いてみるかと「今、車椅子に座ってます」と、入院前にできたLINEグループにそのままの事態を書いた。初の通信だ。それいじょうの気力は出ない。そのまま動かず、にいると、ほどなくして返信が返ってくる。何というか、遠い地球からやってくる元気玉のようにふつふつと励ましのメールやスタンプがやってくるのである。あーそうかあ。みんな見守ってくれてたんだなあ。

まるで生気がなかった僕だが、なんだか体が少し熱を持って元気が出た感じがした。ほんとにありがたい。それからは、つらいことはつらいけど大丈夫。こんなこともできる。

今の願いは、冷たい水を口から流し込んでみることだな・味はしないんだろうけど、その冷たさを味わってみたいのだ。

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