スタッフコラムの更新が遅れてすみませんでした。
年明けから個人的にズッコケてばかりおります。
昨秋頃にタンスの引き出しが開かなくなりました。結構大切な物が入っているので、その引き出しを開けないと、我が家は前に進まない状態まで陥りました。
1月に連休が取れましたので、その時に腹をくくって「引き出しこじ開け作戦」に突入しました。
定規や下敷き、フライパン返し、はたまたバーベキューで使うくしまで引き出しに突っ込んでみましたが、引き出しの真ん中あたりで何かが引っかかっており、それを動かさない限りどうにもできないことが分かってきました。
引き出しは手前から3段に物がぎゅうぎゅうに入っており、家族からようやく許しが出て、1段目の引き出しの敷居板を壊すことになりました。
きりを差し込んで敷居にいくつも穴を開け、敷居板を壊し、なんとか1段目の中に入っていた物を取り出すことができました。
ところが、引き出しの真ん中に引っかかっている何かは、引き出しの2段目の敷居板も壊さないと何物なのか分からず、引き出しを開けることもできませんでした。
家族と話し合い、2段目の敷居板も苦労して壊し、ようやく3段目にたどり着きました。
その時、引き出しの奥の方にかすかに見えたのは、なんと大きな“ねじ”でした。それがが引き出しの下から上に向かってささっていて、それが引っかかって引き出しが開かなくなっている原因だと分かりました。
タンスは2段重ねになっていて、引っ越しの時に業者さんがタンスをねじで固定してくれたのでしょう。そのねじがどういうわけか、緩んで引き出しの内側に落ち込んでいて、それが引っかかりの元になっていたのです。
ここまでやったからには、そのねじをはずして引き出しを全開したいという気持ちが高ぶり、家族からは「もう止めよう!」と言われたのですが、私はねじをはずし始めました。
と言っても、ねじに手が届くわけでもなく、ドライバーが使える位置でもありませんでしたので、バーベキューのくしの先にゴムを巻いてそれを隙間に突っ込み、目に見えないねじを手に伝わる感覚だけを頼りに、少しずつ少しずつ回転させて引き出しの中に落とそうと試みました。
これまでの作業で手に豆ができ、いつも間にか足も負傷しておりましたが、こういう時は不思議と痛みは感じないものです。
ねじが緩んで引き出しに落ちたら、さぞかし感動的な瞬間がやってくるだろうと期待しながら、何時間ぐらいねじを緩め続けたでしょうか・・・。
まだまだ時間がかかるだろう、きっと明日もねじ回しだ・・・とすっかり私は諦めて油断していました。
その瞬間はあまりに突然やってきました。
「コロン」とねじが落ちた時に拍子抜けしてしまいました。
感動の瞬間を味わうために、あとどのぐらいでねじが落ちるのか知っていれば大声を張り上げて感動できたかもしれません。
引き出しの手前には生活に関わる大事な物が入っていましたので、取り出せて安心しました。
3段目の引き出しには、家族の誕生日を祝った時のケーキのろうそくや七夕の短冊がぎっしりと入っていました。
引き出しの敷居板を壊してしまったこと、タンスが倒れないように留めてあったはずのねじを取ってしまったのはこころ残りですが、とりあえずこういう体験でも、ズッコケてばかりの毎日の中で少しだけこころを和ませてくれました。